「クレジットカードの読み物」が圏外になっているのに愕然とした。Googleへの怒り。

はてなの住人なら知っていると思う。

つい半年ほど前まで「クレジットカード」というビッグキーワードで1位だった「クレジットカードの読み物」というサイトを。

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運営者はただひたすらクレジットカードに関する記事を書き続け、そのアクセス推移を公開していた。

とくにSEO的なテクニックは使わず、ひたすら記事を書き続けている姿に気づいたのは、もう1年以上前だったと思う。

その姿に共感し、多くの人からブクマを集めていたのは「もしかしたら、ブログでもGoogleで1位になれるのかもしれない」という期待と、自分ではとてもできないクオリティーの高い記事のせいだったのだと思う。

そして、ついに1位になった。価格コムを抑えての1位は、無形ライターに衝撃と段違いのモチベーションを与えたに違いない。実際、わたしがそうだった。

そんな運営者が5月にはてなブログから独自ドメインに乗り換えた。

理由は明快ただっだ。

  • いつ閉鎖するかもしれない既成ブログサイトに将来を託せない
  • はてなのドメインパワーが落ちてきた

私自身は、はてなのドメインパワーが落ちたとは思えないが、問答無用でアカウントを凍結する恐怖はFC2で食らったことがあるので、好き勝手に書ける独自ドメインへの移行は正解だと思っていた。

しかし結果は、これだった。

news.cardmics.com

一見、大幅なアクセス数の落ち込みだけのようだが、この時すでに検索順位は1ページ目ギリギリだったと思う。

筆者も書いているが、はてなから独自ドメインに移行した場合、2~3週間で元に戻るというのが通説だったが、順位はどんどん落ちていく一方で、今気が付いたら「圏外」になっている。

筆者はドメインパワーのせいだと結論付けているが、わたしはそうは思っていない。

原因は、Googleがブログの評価を低くしたせいだ。

2月に大騒動を起こした検索順位の変動は、労せずして他人の記事をまとめただけのキュレーションサイトへの対処だといわれていたが、その結果は噂とはかけ離れたものであり、ほとんどのNAVERをはじめとしたキュレーションサイトは今も上位に居座り続けている。

この時何が変わったのか。

それはブログサイトの大幅な順位低下だった。

その後も3月、4月、6月、7月とGoogleのアルゴリズムは更新され、ブログ運営者はアクセス数の低下に悩まされ続けている。

わたしもその一人だ。

ここで、「クレジットカードの読み物」の記事を見てほしい。

調査内容、文章の構成、画像の配置、そしてキャッチーなタイトル。どれひとつとっても非常に完成度が高く、1日に数本アップされていいるが、そのクオリティーの高さは敬意に値する。悔しいが、わたしのブログ記事など勝負にならない。

特に、独自ドメインに移行してアクセス数が激減してからの記事は、復活をかけて必死に品質の高い記事を作っている様が読み取れていた。

そのサイトがどんどん順位を落とし、ついに「圏外」。

Google、おかしくないか?

ユーザーの役に立つ記事を上位にあげるという思想はどこに行ってしまったのだろう。

検索で上位に出てくるのは、大規模サイトばかりになってしまった。

ウエルクの失敗を反省していないのか?

ブロガーのだれもがユーザーに役立つ記事を書けば検索で上位に出られてアクセスを集められると信じて、精いっぱい頑張っているのに、巨大サイトの薄っぺらい、どこにでもあるような短文の記事が上位を占めているのは、とてもじゃないがユーザーのためになっているとは思えない。

特に3月のアルゴリズム更新以降は、ひどすぎる。

ブログに関わらず、いろんなサイトを見ているが、役に立つサイトが軒並み消えてしまった。

Google自身が「Googleの検索順位がベストだとは思っていない。しかし、これからも役立つ記事が上位に来るように改良していくから見も待っていてほしい」というアナウンスを出した。

それって社会的責任を放棄しているのではないだとろうか?

Googleはすでに社会的インフラと化している。

それが「間違っているかもしれないが、当面カンベンして」など許されるはずがない。

検索結果によっては、ビッグキーワードの1位が単なるリンクが張ってあるだけのページにすらなっている。

これは、ネット社会で情報の混乱を起こしているという自覚はないのだろうか?

わたしの想像だが、GoogleはRankBrainというAIの暴走をコントロールできなくなっていると思う。

まだ正常だった3月に戻すべきだ。

間違いは間違いであって、その間違いを白紙に戻して再スタートを切らねば、いつしかGoogleはBringに淘汰される日もくるように思える。

もうひとつGoogleには正すべき間違いがある。

それは記事に対してGoogleが策定したテクニックを用いることを強要している点だ。その最たるものが来るべきMFI。

どれほど優れた記事を書こうが、モバイルフレンドリーでなければ評価を下げる、MFIに対応していなければ評価を下げる。

こんなことは記事の品質とは無関係なことになぜ気が付かないのか。

こざかしいテクニックを取り入れることは、記事の本質とは無関係でしかない。

企業や大規模メディアが外注に作成させている記事より、高品質な記事を目指ざして記事を作り続けていたブロガーの記事の方が格段にユーザーに有益であることはだれもが知っている。

このままでは、良い記事を書くブロガーのモチベーションは下がる一方であり、やがては消えていくだろう。

順位が暴落し、アクセス数の激減で消えつつあるブロガーたちを引き留めるにはもう残された時間はそう長くはない。

本当にユーザーのために役立つ情報とは何なのか?

Googleがその定義を見直すことができる時間はそう長くはないことを認識すべきだろう。

Googleのコンテンツを作り続けてきたブロガーたちが消えてしまう前に。